都立高校入学試験の得点分布データについて

東京都立高校の入試データについては、テストの得点ごとの分布が公開されていて詳細を知ることができる。

そこでこのデータを使って得点分布について考えてみる。都立高校の入試では教科毎の違いも大きい。

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都立高校の得点分布

実際のテストでは、受験者の集団に対して、問題が簡単すぎたりすると分布が右側に偏ってしまったりする。さらには、受験者の学力も実際のところ正規分布していないと思われる科目もある。

難関校では、より学力レベルの高い志願者を選び取るために出題が工夫されている。これは学校により様々な特色があり一概には言えない。

都立高校入試は、本来基礎から応用までをカバーするように作られているはずであるが、学科毎の傾向は毎年あまり変わらないようだ。

それでも、得点分がこれだけ異なるのは、学力テストの問題なのか、母集団の特性なのか、どちらとも言い切れない。

平成29年度東京都立高等学校入学者選抜学力検査結果に関する調査報告書」から一部を引用して検討してみよう。

国語では、平均点が高くほぼ70点で、右寄りになっている。80点を取ってもまだまだその上位にはたくさんの人がいる。全体的には問題は難しくないようだ。75〜80点にピークがあり、80〜85点、85点〜90点も割合は非常に多い。それでも90点を超すと急に得点者の比率は少なくなっている。平均点よりも高い得点集団が団子になっている。これでは高得点組をうまく分けられず、低得点層をカットすることが目的のようにも見えてしまう。

 

数学の問題は、さすがによく計算されているようで、ほぼきれいな正規分布になっている。こういう分布になるように問題作成を工夫しているのであろう。

 

英語は、苦手な人から得意な人までがやや分断しているように、ばらばらに散らばっている。平均点は約58点だが、得点の低い人も多く、実際の得点分布のピークは48〜52点となっている。よく見ると48点〜のピークから右にすーっと下がって来て76点で谷があり、再び84点が高くなっている。

二つのグループが混ざり合ったような印象である。つまり、平均点の異なる二つのグループが合わさっていて、その中間の層が抜けている可能性がある。これは母集団の特性なのだろうと思われる。

 

横に広くひろがっているが、平均点を中心とした正規分布になっているようだ。

 

社会もきれいなカーブを描いている。難しい問題もたくさんあるけれど、基礎的な知識で解ける問題もある、というような印象である。


都立高校では、一部の学校が自校問題を作成している。一般の問題では簡単すぎるような高い学力の受験者が多数受験する学校では、学校独自に問題を作成している。そうした場合は、もう難関私立高校と近い問題レベルであるので、ここでの内容とは一致しないだろう。

偏差値を気にしすぎない

ある模試を受けて偏差値が60だったとすると、この例では数学だと65〜70点くらいのところに当たり、国語の場合だと80〜85点のあたりになる。

数学では例えば1点の違いが順位にあまり影響しないけれど、国語の場合には順位が大きく変わることになる。その点数を取っている人が多いからだ。

つまり国語ではそこからの得点アップが順位アップに与える効果が大きいということになる。私立高校の場合は、このようなデータがないので、簡単には把握できない。

そして試験は結局は全教科の合計点数によるので、取れるところで点数を取るということである。公立高校では内申点のこともあり、内申点は地域差や学校毎の差がありなかなか厄介である。
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得点の分布がどうなるかというのは、高校受験では人数も大学よりも少ないため学校の出題の特色と受験生のレベルによって様々なパターンがあるようで、その情報も十分ではなくなかなか容易には推測できない。

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