MuseScoreを使うと楽譜を簡単に作成できる
MuseScoreは無料で使える楽譜作成アプリである。しかも簡単に美しい楽譜を作ることができる。Windows、MacOS、Linuxに対応している。
PDFを作成することもできるし、MIDIとの入出力もできる。曲を作ったり、編曲をしたり、大変に便利だ。
今までにもモーツァルト、ベートーヴェン、マーラー、ワーグナーのオーケストラ曲をピアノ編曲にしたり、いろいろと使っている。プロコフィエフやバッハの手持ちの楽譜を楽譜アプリを使って入力してみたところ、古典から近代までのおおよその楽譜は作成できるように思う。
すでに手元に楽譜があるのに、それをさらに楽譜アプリに入力するという作業は、一種の修行のようでもあるがとても心地よい体験ができる。一種の写経のようなものである。
ピアノ譜であれば自分で弾いて一個一個の音を確認することで、作曲家の書いた音楽を何度も噛みしめながら追体験することができる。ピアノ曲でなくともオーケストラスコアをかいつまんで弾いたりすることも好きだけれど、楽譜を写すという仕事は一音一音を本当に大切なものとして体験することができる。
MuseScoreはパート譜を作るのも楽だ
学生時代には弦楽四重奏のポケットスコアからパート譜を手書きで作ってくれる友人がいた。もちろん演奏するために作るのである。ちなみに言うとショスタコービッチの曲であった。大変だろうなあと思っていたが、好きな曲のパート譜を作るというのは実は楽しいことであるというのは、その時はまだ分かっていなかった。
前回の楽譜アプリへの入力は、明確な目的があり、つまりフランスのバロックのバルバトルBalbastreのチェンバロ曲を転調させたバージョンを作りたかったからだ。しかし、すでに楽譜を持っていたとしても、楽譜を入力することが価値あることだということには改めて気付いた。
MuseScoreはとても楽しい
簡単なプレイバック機能が付いていて、管楽器や弦楽器もとりあえず楽器の種類がわかる程度の音色がつけられている。入力した成果を音にして聞くのも自分で演奏したような達成感があって心地よいのだ。
オーケストラをやっていた頃のことを思い出すだのだけれど、弦楽器セクションで低音のビオラ、チェロ、コントラバスだけで音を鳴らしてみたりすると、実に懐かしい感じがする。ああ、いつもビオラってこういう不思議なメロディを横で弾いていたなあ、と。(私はチェロを弾いていた。)
前回バルバトルBalbastreと同じく今回もMusicScore2というフリーのアプリを使っている。以前にはFinaleという数万円以上したアプリを使っていたが、高価なバージョンアップに追随できず使えなくなってしまった。
Notater LOGICも使っていた。これも高機能で高価なアプリであったが、やはり年々高価になるバージョンアップにもはや追従できなくなった。
MacのGarageBandは実は高機能なので、もうこれ単体で十分だ。
MuseScoreは音源をつないでも楽しい
内蔵の音源も十分に使えるが、外部の音源につないでも楽しい。シーケンサーや音楽系アプリで実験していると、音色の異なるパートが複雑に入り乱れる部分で、データ的には発音のタイミングが合っていても、なぜかちょっとずれて聞こえるような場面がある。
発音の立ち上がりに早い遅いがあるので、タイミングを調整したり、高音と低音のバランスを合わせてみたり色々してもなかなかうまくいかないことがある。こういうのは、実際のオーケストラとちょっと似たところがある。
音量とかテンポとかを細かく調整していくのは、プロデューサーのようでもあり演奏家のようでもある。
さて、何も教えないのに次男は楽譜作成を一人でどんどんと進めている。プロコフィエフのピアノソナタ7番である。名曲であるが私には弾けない。でもこの曲はそのままの機械の再生でも結構いける感じだ。長男は、12パートあるバッハのオーケストラ・スコアを打ち込んで再生しながら、何か違うと言っている。どこが違うのか、変化音でナチュラルが抜けていたらしい。「これって何だか指揮者のテストみたいだね」と言って笑った。
追記すると・・・
バルバトルの記事では、小節をまたがった連桁はできないと書いたが、一応機能としては準備されていることがわかった。36小節から40小節にかけてその設定をした。おおよそ出来ているのだが、段の変わり目で問題が起こる。
上の赤丸は36小節の連桁の先が、バグらしき影響で関係のない八分音符に「横棒」が出来てしまう。下の赤丸は、何だか変だけれどこれを左に向いた連桁に変えられない。中途半端な感じである。
さらに追記すると・・・
MuseScore 3 では次のようになった
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