まぶたのありがたいこと(まぶたはどれだけ紫外線をカットできるのか?)

まぶたについてはいろいろと考えるところがある。

まぶたは何となくひらがなで「まぶた」というイメージがあるが、漢字では「目蓋」という意味の通りの表記が一般的だ。「瞼」という漢字一字でも「まぶた」と読む。

「瞼」は「まなぶた」とも読む。「目(ま)の蓋(ふた)」ということである。単純に想像すれば「めのふた=まなぶた→まぶた」ということである。

こういう「言語・言葉」の観点でも書きたいことはたくさんある。でも今回はこれがテーマではない。

まぶたの効用

まぶたの効用については、たくさんある。

・まぶしい時に目をつぶれる便利さ
・虫が飛んできた時に目をつぶれる安心感
・目が痛痒い時にもまばたきして滑らかにしてくれるヒーリング
・見たくない時に瞬時に視界を塞いでくれる優しさ
・眠くなった時に目をつぶれる幸せ

まぶたがなかったら人生はどれだけ空虚であったろうかと思われる。いや、まぶたがなかったら人間は世代を超えて生きては来られなかっただろうとさえ思うのである。

 

まぶたはどれだけ紫外線をカットできるのか?

さて、今とても知りたいのだが、どうしても情報が得られないことがある。

それは、目をつぶっている時には、どのくらいの紫外線を遮断できるのか? ということである。

日焼けサロンなどに行かれる人は、紫外線の影響が気になるという人もいるだろう。

まぶたの紫外線カット率はゼロではないはず

眼病予防の観点でも紫外線被曝の軽減は重要なことなのだけれど、夏の太陽のものとで目をつぶっていたら紫外線はある程度防げるのだろうか。

薄手のシャツでも袖際で日焼けの濃淡が付くのであるから、紫外線をある程度反射しているわけである。

まぶただって、程度の差こそあれ、紫外線を反射するはずだと思う。もちろん、まぶたの厚さは人それぞれで千差万別であろうから、決まった数値があるとは思ってはいない。

そうは言っても、「まぶたの厚みが0.6mm程度の人はおおよそ紫外線カット率はxx%からyy%」というような知見がどこかにあってもよさそうだ。

まぶたの皮膚の厚さは0.60mmだとする記事があった。この0.6mmがどれだけの効果を出せるのだろう?

まぶたの紫外線カット率は誰も研究していない(2018/6/10現在)

そう思って、この半年いろいろと探したが何も得られなかった。

「日焼けサロンで紫外線灯に当たりながら目を開けたままにしていると、雪目あるいは電気性眼炎の症状を起こすことがある」という事例があったので、目をつぶるといくらかは効果があるということだろう。

まぶたの厚みは、まぶたをつまんで厚さを測り、それを2で割ると得られる。目の大きさ等も計測が可能だ。

まぶたによっては、毛細血管が密である人は、紫外線カット率が高く、毛細血管が疎であると紫外線カット率が低いというようなこともあるかもしれない。

ただし、これも想定であって、そもそも「眼瞼毛細血管の疎密による紫外線カット能力の変化」というような論文があるわけではない。眼瞼(がんけん)というのは、まぶたのことである。

まぶたの力をアップ

いわゆる目力(めぢから)ではなくて、まぶたのUVカット力のことである。

少なくとも目をつぶっている時に、紫外線をカットできるようにするには、まぶたの上にUVカット効果のある日焼け止めを塗ると効果があるだろうか?

仮にまぶたをUVカット率100%にできたとすると、大人のまばたき20回/分、1回のまばたきの時間が0.3秒とする。もちろん、個人差はあるだろう。計算すると、目をつぶっている時間は、1分間に20*0.3=6秒。1/10の時間は目をつぶっているということになる。

これで10%の紫外線をカットできたということだ。ただし、スタート時点がわからないので、通常のまぶたが50%の紫外線をカットできるということであれば、まぶたのUVカット率100%化によって、目に入る紫外線は5%削減できたということになるはずだ。

とはいうものの、もともと人はまばたきをするのでここがスタート地点である。

紫外線の脅威

そもそも紫外線は様々な目の病気を起こすと言われている。

先ほどの、雪目あるいは電気性眼炎などは、強い紫外線を浴びてから数時間で症状がでる。白内障は、様々な要因はあるが、放射線や紫外線もその一つである。

また、目から入る紫外線が、全身のメラニン色素を活性化させ、全身の色素が強くなることも最近は明らかになっている。紫外線を浴びると疲れを引き起こす。疲れの原因となる活性酸素が、紫外線を浴びることで体内で作られるのだという。

現代では、紫外線が目に入ることが多くなっている。テレビのディスプレイもパソコンのディスプレイからも紫外線が出ている。紫外線ではないが、ブルーライトも強い。

紫外線とは

そもそも光とは、電磁波である。その中でも、特定の範囲の波長の電磁波は人の目に見える。それを可視光線という。波長で言うとおよそ380nmから750nmあたりまでが目に見える。波長の短い方が紫で、波長が長い方が赤である。

紫の外側の見えない光が紫外線である。英語ではultravioletといい、略してUVという。

太陽の光に含まれる紫外線を人体に与える影響で、3つのタイプに分けることがあり、それぞれをUVA、UVB、UVCという。UVAが一番波長が長く、400〜320nm。UVBが320〜280nm、UVCが280nm未満である。

UVCは生物には一番破壊力が強いが、オゾン層で遮られて地表に到達しない。地上に到達する紫外線の90%以上はUVAだという。

シミ、しわ、皮膚癌といった慢性皮膚障害(光老化)については、UVBの影響が大きい。その一方で、UVAは皮膚の奥、真皮まで達してタンパク質を変性させるためこの影響も無視できない。

紫外線は皮膚を老化させるが、紫外線を浴びることで体内にビタミンDが合成される。ビタミンDが不足すると、カルシウム、リンの吸収が進まなくなり、骨軟化症、骨粗鬆症などを引き起こすことがある。

過度な紫外線対策もビタミンD吸収障害になることがある。やりすぎてはいけないのだ。食品で補おうとすると、しらす干し、紅鮭、イワシ、サンマ、サバなどに多く含まれている。

サングラスも要注意

サングラスの使い方にも注意が必要である。色の暗いサングラスをかけると、裸眼よりも暗くなり、その分虹彩が大きくなる。すると虹彩が大きい時に紫外線を受けるとそれだけ目の奥まで損傷する可能性が高くなるという。

つまり、紫外線カット率が高くないのに色の濃い(暗い)サングラスをかけると目に悪いということだ。今のところ、これは本当のようだ。

 

私の知りたいテーマはこれ

真夏の炎天下をジャケットや帽子やサングラス無しで、日陰の全く無い場所を徒歩で1km以上を走破しなくてはならない時に、目をどのように守れば良いのか?

まず帽子があればかぶるのだが、ひさしのある帽子も無い。全くの手ぶらで新聞紙やタオルで覆うこともできない。

その時に、どうすれば良いのか? このことを毎日のように考えている。

「事前に帽子やUVカットサングラスを用意する」というのが一番大切なことである。それは間違いない。ここでの問題は、それらがない場合にどうするかというものだ。だから「帽子やサングラスを用意する」というのはここでの回答にならない。

現実的な答えが欲しい

手で陰を作って、目に直接日光が当たらないようにするのはおそらく第一手であろうと思われる。

問題は目をどうするか。目を細めることも効果がありそうだ。目をつぶっていて時々まばたきの逆のようにして目を開けて外を見るというのはどうか。

でもそれではかえって、目に負担がかかるのではないか。と、いろいろと考えるのである。

実は、ここまで書いてきて、まぶたにはあまり力がないのではないかと考えている。目をつぶっている時しか目を守れないのだ。それでは外が見えない。

少しずつ調べていき、情報がまとまり次第、随時報告していきたい。今のところ結構困難な道ではあるが、まぶたが軽視されないことを願うばかりである。

(追記:2020年7月9日)

根拠のない感想になってしまうが、0.6mmの一番薄い皮膚であるまぶたが50%以上の紫外線を防いでいるとは考えにくい。残念ですが、今のところは、というかいまだにそれしか言えないのです。


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