英語の二重母音というのは、開始時点から終了時点まで連続に変化する母音のことである。
連続して変化するのが二重母音
aiという二重母音は、aからiまで連続して変化させる発音のことである。eiやouなども二重母音で、連続的に変化させると英米人が良い発音だと評価する。
これは日本語にはないので意識して連続させるのが良くて、イギリス発音、アメリカ発音に限らず、二重母音は滑らかに連続させるのが、品位も高くなる。これが荒いと育ちが悪いと思われるとどこかで読んだことがある。
連母音は二つの母音が並んでいるだけ
日本語の「かわいい(kawaii)」のaiの部分は、母音が連続しているが、aの発音からiの発音に滑らかに連続的に変化することはなく、急激に変化する。「貝」や「会議」のaiも二重母音ではない。
日本語では、母音が連続することを「連母音」という。基本的には二重母音にはならない。また、かなでは「せいれい」と書く「政令」なども、日本語の標準的な発音としては、おおよそ「せーれー」と発音し、「せいれい」とは発音しない。
英語の代表的な二重母音
英語の代表的な二重母音としては以下の5種類がある。
【aɪ】five knife life
【eɪ】April eight
【ɔɪ】voice noise oil
【aʊ】out house cow
【oʊ】あるいは【əʊ】(英)low own hope go
この中では、【ɔɪ】voice noise oilのグループは、開始時の母音から終了時の母音までの中間的な音の発生が少なく、二重母音ではなく連母音に近いような発音のされ方をするケースも多い。
その理由は、【ɔɪ】voice noise oilのグループは、母音の長さが「【aɪ】five knife life」グループや「【eɪ】April eight」グループに比べて短いのである。
二重母音の音の長さ
あくまで比較であり、ルールや法則ではないのであるが、ネイティブスピーカの発音を聞いていると、【aɪ】【eɪ】【oʊ】は音の変化が滑らかで、開始から終了までに要する時間が長い傾向にあり、【ɔɪ】【aʊ】は音の変化は急で、音の持続時間は短い傾向にある。
二重母音は連続して変化するけれど一つの母音
まとめると、英語の二重母音は、開始音から終了音までが連続的に変化する母音であるということだ。でもその言語を母語として使用する人には一つの母音として認識されている。日本国内の各地方言には二重母音に近いものはあると思われるけれども、日本語の標準的な発音には、二重母音は基本的には無いと言って良い。