マグロの世帯当たり消費量(都道府県別)とメチル水銀

日本ではマグロは大変な御馳走である。昔はそんなにたくさんは食べられなかっただろうと思うのだが、今は日本中、いや世界中で食べられている。

日本におけるマグロの世帯あたりの消費量(都道府県別)

日本におけるマグロの世帯あたりの消費量を都道府県別にみると、静岡県が一番である。沼津など大きな漁港があり、東京、名古屋、大阪という大都市にも近いので、これは頷ける。2016年のデータだ。単身世帯は調査対象に入っていない。

1 静岡県 4,518g
2 山梨県 4,170g
3 群馬県 3,565g
4 栃木県 3,495g
5 沖縄県 3,281g
6 神奈川県 3,190g
7 埼玉県 3,074g
8 千葉県 3,051g
9 東京都 3,048g
10 宮城県 2,948g

そして、少し驚かされるのは、2位は山梨県、3位は群馬県、4位には栃木県と海無し県が上位に連なっていることだ。

東日本が多いのは、西日本ではもっと別の白身魚がたくさんあるからだと思われる。瀬戸内海や玄界灘など美味しい魚がたくさん獲れるところがたくさんある。

一方関東では、鯛もあまり食べないし、フグに至ってはもうほとんど食べることはない。

マグロについて言えば、はっきり言って、ちょっと食べすぎなのではないかと思う。日本人が現代では一番多くマグロを食べていたのかもしれないが、一昔前の日本人はマグロを食べるのは一部の人々でそれも頻繁に食べていたとは思われない。

安い寿司チェーンが日本中にひろがったためにマグロ人口が増え、それが海外にも波及した。こうしてマグロを食べる習慣がなかった人々にまでマグロが普及してマグロの消費は増えている。これは良くない。

マグロは水銀に注意

我が家では、2011年の福島原発事故以来マグロをあまり食べなくなった。当時は放射能の心配だったが、海の大きな魚や動物は水銀も気にかかる。食物連鎖の上位にいる肉食動物は水銀等重金属の蓄積が多いからである。今ではマグロを食べるのも、半年に1回くらいとなった。このくらいで良いだろう。

ちなみに、厚生労働省は妊婦さんに対してメチル水銀の摂取目安を示しており、クロマグロは週に80グラム未満とすべしとのことである。メバチマグロ、メカジキ、キンメダイもクロマグロと同様の制限が定められている。ついでに言うと、摂取目安が週に160グラム未満とされているものは、キダイ、ユメカサゴ、ミナミマグロ、クロムツ、マカジキなどである。

妊婦に対してのみ言及されているのは、他は安全という意味ではなく研究が進んでいないため影響が全く分からないという可能性もある。乳幼児や成長期の子供に対しても危険視する意見もあるようだ。

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