「絶対休めないあなたに」というハラスメント

私の家では2014年にテレビをやめた。テレビの機械は残っているが、アンテナを通じて電波を受信できる状態にはなっていない。一人暮らしの家ではテレビがないことも近頃さほど珍しくはなくなったが、中高校生のいる家族世帯ではかなり稀なことであろうと思う。

とはいうもののNHKの受信料は、年払いの自動更新になっていて、今年もまた解約の機会を逸してしまった。そんなわけで、テレビを見なくなってからもずっと受信料を払い続けているのである。

テレビの是非については、家族内でも容認派と反対派に分かれているが、今のところ受信しない方向で落ち着いている。その代りに、自宅ではラジオを付けることが大変多い。AM、FMいろいろだが、NHKを聞くことが多い。従って、CMを聞くことがほとんどない。

ところが、出張で一人で地方に行くと、ビジネスホテルに泊まってテレビを付けることになる。何でかな? ホテルの部屋にいて「ただそこにテレビがあったから」とも言えるし、何となくちょっと寂しかったのだとも言えよう。ある種、これもまた生活習慣(病)である。

そうこうするうちに、突然テレビCMで「風邪でも絶対休めないあなたに」というセリフが流れてきた。風邪でも休めないなんて。そんな人がいるものか。

かつて安倍総理はお腹の具合が悪いと言って最初の総理大臣を辞め、村山総理は海外遠征の時にオリーブオイルで当たって翌日から休んだ。そうか、逆にトップは休めるのだな。末端の人は多かれ少なかれ、やはり失業するリスクを抱えながら休むことになる。

一番良くないのは、中間と下層との曖昧な「層」が休めないのではないだろうか。課長とそのちょっと下にいる位のレベルである。中途半端な責任と中途半端な給料である。風邪であれば当然休むべきであるのに、頑張らなければいけないと、上からはプレッシャーがかかる。普段の部下の管理上あまり休むと押しが効かなくなるなど利己的な計算も働く。

何れにしても中間層は苦労が多く、ストレスが多い。しかも中間層が割合としてかなり多いのである。大いに悩むところであろうが中間層が率先して休むべきである。

風邪の時はまず休養である。それで治らなかったり、ひどくなるようであれば風邪でないかもしれない。その時は、医者に行くべきだ。

とはいえ、風邪だと思ったら、まず最初に休養である。薬は症状だけを表面的に止めるだけなので風邪でない場合に、他の病気による炎症や発熱の感知を遅らせてしまうことにもなる。そのために、かえって悪くすることもあり得る。

先に薬を飲めというのは止めたほうが良くて、まず休養、そして異常があったら医師の診断、そして治療方針が出て、そして薬の処方とかに進んで行くわけである。


 

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