蛍光灯のことを英語で、fluorescent lampと言う。何て発音するのかと思って、調べてみたら、中国語のようなイントネーションの英語が鳴った。でもそれは英語なのである。
英語では発音記号をこのように表現する: [fluərésnt]
無理やりカタカナにするとこんな感じ:フルゥレスントゥ (太字が強勢)
蛍光灯
ふむ、蛍光灯というのは、英語で発音すると中国語のような音なのだなと思っているとそうではない。
同じく、日本語の蛍光灯の発音をネットで調べると、イントネーションがやっぱり中国語風だった。コンピュータの自動音声だからなのか。
気が付いてみれば、もう蛍光灯だけではないのだ。他の単語を調べても、アクセントはなぜだろう、中国語風の発音になっている。iPhoneの日本語のSiriも中国人っぽいのである。
エレベーターの自動音声は少し前までは完璧な日本語だった。それが今ではアクセントが日本語とは少し違うのである。自動販売機に至ってはかなりの数に及んでいる。
今の技術であれば、イントネーションをもっと自然にできるはずだと思うが、そうはなっていないのは、この発音に違和感を持たない人が作っているからだろうと思う。
(注:この記事を書いた2017年頃にはコンピュータの自動音声は独特のイントネーションであったが、今はずっとナチュラルになった。)
fluorescent lamp
日本人が作った自動音声も中国語風だったりするのだ。日本で作っていてもそこで働いている人が日本人ではないのかもしれない。中国語に限ったわけではなくて、アジア風の感じがする。日本語のデジタル音声は、今ではもう外国製なのだろうか。
別にここでアジアや中国を問題にしているのではなくて、日本語は独自の歴史があり言葉は生きているので変化していくものだとしても、それは日本語を使う人たちが選び取っていくものであるはずだ。
あの発音で良いのか。ちょっと違うのではないかと思う気持ちがあったら良いのにと思う。いい加減な製品を作りたいわけではないと思う。そこにちょっとしたセンスが欠けていることがある。
(注:2022年になって思うことは、多様性を尊重する文化が育って来た影響を感じる。外国語風の日本語があっても、それはそれで良いではないか。言葉は通じ合うためにあるのである。日本国内でも、地域ごとの文化・風習・言葉を認め合うことが大切だと思う。)
日本語の発音の鑑(かがみ)とは?
今の工業製品で日本語のアクセントの良否を判定する基準というものが、確立していないということがあるのではないだろうか。
日本のメーカーが「ちょっとこのアクセントは変ではないですか?」と言っても、「そんな製造仕様で発注されてないよ。この発音で十分通じるだから、全然問題ないね。そんな契約はしてないよ」と強い剣幕で言われて、日本人が引いてしまうようなシーンを勝手な妄想してしまう。
何はともあれ、日本語の言葉と響きに誇りを持ちたいと思う。