缶とビンを水洗いするのはエコ的にどうなのか?より良いリサイクルを考える

缶やビンの資源ごみを捨てる時は、軽く水洗いしてくださいと但し書きが付いている。そこで、使用後に水洗いして分別しておくわけである。しかし、飲める水=飲料水を使って、缶ビールの空き缶や日本酒の空き瓶などを洗ってから、そのまま全部下水に捨ててしまうのがもったいないような気がすることがある。

水洗いしてください、と

市区町村がちゃんと洗えと言うのは、汚れているとばい菌が発生したり、悪臭が発生したり、周囲の人や、ゴミの回収に携わる人にとっても健康に悪影響が出る可能性があるからだろう。

一般家庭には、上水しかないので、いわゆる中水とかは無い。中水というのは、浄化されているけれども飲料水ではない水である。ビルではトイレの洗浄水などに使われる。お尻を洗うシャワーは衛生上から上水になっている。

手を洗う水ではあっても「この水は飲めません」という札がついているようなところもある。それは例えば井戸水を使っていて、汲み上げたばかりの水であっても、飲むためには鉱物や微生物の検査をして確認する必要があるからである。

中水のような水があれば、缶や瓶を洗う時は中水を使って、そうすればそれで罪の意識を感じるのが多少は軽減されるかもしれない。

海外では清潔な水が不足しているために、病気になったり、死んでしまうということがある。そういうニュースを聞くと辛い気持ちになる。

いつまでも水があるわけではない

日本では、雨がそこそこ降って温暖なため、季節と地域の偏りはあっても、水不足が原因で死者が出るようなことは起こっていない。

しかし、温暖化や気候の変動を考えると、いつまでも水が十分に得られる時代が続くとは限らない。いつか、水不足が来ることが懸念されるのである。

実際には、缶や瓶を回収した先で、まず水を使って洗浄するので、家庭で使う以上の大量の水が使われると考えて良い。資源を再生する際に不純物があるとうまくない。

水洗いしないで解決できる方法はないのか

文字通り、水洗いしないで、つまり水を無駄にしないで済む方法はないのか、考えましょう。仮に、缶や瓶を水洗いしていない人が多いのであれば、それで問題がないのであれば、洗わなくても良いということになる。

ビニール等でくるむということでも解決はしないかもしれない。別の問題につながるかもしれない。

2019年10月に関東を襲った強力な台風の被害で分かったことがある。川が増水した後に大量のゴミが河川敷や沿岸の道路に打ち上げられた。それらは木の枝や草など自然のものを除けば、ペットボトルと飲み物の空き缶とカセットコンロがほとんどだった。それが草や木や泥と共に大量に流れてきた。

冬が通常通り寒ければ、11月から2月までは気温が低くて雑菌の繁殖が少ないので、ゴミとして出す缶やビンを洗わなくて良いなどのルールも考えられるけれども、2019年から2020年の冬は記録的な暖冬であるので、1月だから寒いとは言えなくなった。

洗うのか、洗わないのか。はっきりさせたいとも思うし、もっと良い方法があるのではないかと思う。お風呂の水だって、上水を使ってガスや石油や電気を使って温めて体を浸したり洗ったりした後に捨ててしまうのである。継続して検討したい。

 

P.S.

この記事のテーマ写真には、綺麗な瓶がいくつか映っているという理由で、Smith Quartetのジャケットをそのまま借用した。

The Smith Quartet の Good Medicine は大変に良いアルバムである。現代曲ではあるのだが、どの曲も自然に耳から心に入って来る。なぜだかスーッと気持ちよく聞くことができる。現代的な美しい音で、リズムも大変に小気味好いのである。

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